●寒修行終わる
寒修行は1月5日から2月17日までの期間で行われました。参加者は小学4年の男子から80才のお婆ちゃんまでの39人で、この期間に最低5泊をして夜と朝に滝に打たれました。寒修行とは言いますが、大切なことは、一旦社会に戻って勤めを果たした後、合宿所に来て滝に打たれることです。合宿所に篭りっきりで滝に打たれ続けたって意味がないからです。全部自分の決裁に基づきます。期間中の最低気温は氷点下8℃、最低水温2℃、最大積雪180cmでした。氷点下5℃を越すと頭髪は一瞬で凍りつきます。幸いにも?氷点下5℃以下の朝に巡り合った人はいちかばちかの勝負を滝に挑んでいました。
期間の第2土曜日にはNHKと新潟総合テレビが取材に訪れ、期間中には朝日新聞、産経新聞とスポーツニッポンの3紙が取材に訪れました。
参加者全員の精進よろしく、今年も無事に寒修行を勤め終えることが終わりました。各自は本来の自分を発見し、あるいはそのヒントを得、自己啓発を深める貴重な体験を積みました。 |
小屋守り 田巻 発 |
感想 |
●社員に参加を呼びかける前に代表者として体験をしてみた。半端じゃなかった。また1回の体験で済ます訳に行かないから、逃げるわけにも行かず、大変だった。でも逃げようとする自分を何回も味わった結果、だらしない自分が本当の自分と思えたし、強くなろうとすることも間違いだと思った。弱くてもだらしなくても、全力を出していたらそれでいいのだと気づいた。今回気づいたことは将来自分に大きな力になる気がする。ありがたかった。 (54才会社経営) |
●氷点下6℃、最低水温2℃、最大積雪180cmは効いた。足が震え腰が引けている私がいた。毎回足が震え腰が引けていた。勇気を出すことがどれほど難しいか良く分かった。死んだ気になっても怖かった。でも勇気を出し全力をつくせることが私の課題なんだと思う。 (24才会社員 女) |
●社長にいわれてシブシブやってきた。シブシブなんかできる世界じゃなかった。いやでも目を剥かねばできなかった。本気とはどういうことなのかのヒントをもらったと思う。 (26才 男) |
●滝に打たれる前の除雪や食事の準備やポンプの作動などの共同作業も自分たちだけでやる。当たり前なのだが、それが幸せなのであって、共同作業をしないで幸せは間違いだ。現実社会はそんな幸せがゴロゴロしているのだった。 (22才 女) |
●毎年のことだがやはりビビる。だがビビるほど、打たれた後は爽快になっている。真冬の滝打たれは本当にいやだが、だから?余計爽快だ。打たれる前の代表のお話も意義深く、滝に打たれなくても聞きに来れば良いと思った。 (40才 主婦) |
●滝までの雪の冷たさが分からなくなる。水が痛いと思う。ほんの一瞬だけ無心になる。最高だ。 (63才会社経営) |
寒修行が無事終わって安堵しています。延べ44日間、自分と戦うことを最優先させることは大変なことです。でも今までの人生の中で、自分と戦うことを最優先させるという発想があったでしょうか?。仕事より家庭より自分というものを人生の最大の価値と見ることすら忘れているからです。生産性があるから優先することも愛する家族がいるから優先することも、たまにはあっても良いけど、人生の全てではない…。そうではなく、掛け値ない行動をする自分こそが常に人生の中心なのです。東南アジアの仏教国では兵役の代わりに仏門に入らねばならない国すらあります。世界一長寿国の我が国の人が生産と家庭にしか住処をしらないとしたら大いなる不幸と言えます。人に笑われても安心していられる自分の発見に時間を費やしても良いはずなんです。仕事とか家庭にしか生きる世界を求められない一部自立者は実は自立者でないと認めましょう。真の自立者はこの世に悪も善もないことを知るからです。
自分を置き勇気を振り絞って向かって行くこと、そのための延べ44日の間でした。自分と戦うということは単にそれだけなのです。そして自分と戦うことと全力を出すことは人生の全てに言えることでもあるのです。
知るとは境地に達することで、境地に達するとは何度も同じ心境になることで、何度も同じ心境になるとは何度も同じ痛みを味わうことなんです。自分と戦うことと全力を出すことを寒修行参加の諸氏は何度味わったでしょう。自分への安心の大きさが教えてくれることです。 |
健魂代表 青木正敬 |