(毎月発行の『連絡紙』より)


●平成28年11月号

ストレスに苛められるから個人は進化する。だが滝打たれを通して感じる事は、世間ではストレスを悪いものにしていると言う事だ。厚生労働省に至ってはストレスチェックなるものを規定し、会社でのストレスを軽減させよと宣っている。ストレスを軽減させよと言う発想は、ストレスを苛む環境の問題にすり替えているだけだ。劣悪な労働条件とストレスのある労働環境とは全く異質である事が見えていないと言えよう。この甘さに国は気づくべきだ。
  ヒトはストレスあればこそ50万年生き延びてきたし、進化してきた。
  個人でもそれは言えて、成長力はストレスあればこそ生まれるのだ。つまりストレスは逞しさの根源なのだ。それを悪いものだと思う人はストレスに負ける人だと言う事になる。
  ストレスは体に良くないという根拠はない。ストレスへの考え方を変えれば、人はより健康になれるのではないか?ということになる。これは滝打たれの度のドキドキが立証している。
  心臓がドキドキするのは次の行動をするために血流が促進されるからだ。間抜けな事に、私は滝打たれを続けて25年間が過ぎてこのことに気づいた。これはデータでも言えることだ。重度のストレスを感じた人々が翌年亡くなる確率は43%も高いというデータがある。しかし、これはストレスが健康に悪いと信じている人だけに適用される数字なのだ。逆にストレスが健康に悪いと信じていない人の死亡する確率は非常に低かった。更には「ストレスは健康に何も関係ない」と考える人々の死亡率が一番低かったという。つまり死亡原因はストレス自体ではなくストレスが体に悪いと信じていた事、と研究者は結論付けている。
  ストレスを感じると副腎からアドレナリンが分泌されて心拍数を上げる…更には、心臓にはオキシトシンと言うホルモンの受容体がある。このオキシトシンと言うホルモンはダメージを受けた心臓の細胞を再生する働きがある…。つまりストレスによってダメージを受けた心臓機能を強化するホルモンがあるという事なのだ。滝打たれを通して判った事の正しさをこれらのデータ―は証明している。
  心臓がストレスを受けドキドキする・・・それは次の行動をする力が生まれる事だ。。そして心臓細胞が再生され、心臓機能が強化される。ストレスによって心臓は逞しくなって行き、体も逞しくなって行くという事だ。
  ストレスに対する対応はヒトの寿命にまで影響を及ぼし逞しくしている…。ストレスは肉体を逞しくし行動範囲を広げ色々と学ばせ、人の精神をも逞しくして行く。ストレスと正面切って向かい合って生きていればヒトに限界は無くなる。正に、健魂の『滝修行の言葉』の通りなのだ。限界はストレスへの対処を自分の目先の都合で決めているだけの事だ。
  ストレスは心身を逞しくさせ、学ばせる。ストレスには勝つ負けるではなく、ストレスと共に生きるが正しい。それが克己という事になる。
  人生に意味を求め願い行動を続けることは、イヤな事を避けるより当然に遥かに苦しい。イヤな事を避け、好きな事をしても生きられる…だが絶対自分らしく逞しく成長はしない。好きな事だけしたら、自らを成長させず生きる世界を狭くしひ弱にする。それを自分らしいと説くカウンセラー達がおられるが、如何なものか。
  人生に意味を求めて行動をするのは辛いし、それがまたストレスを生む素でもある。だが、遥かにすばらしい成長をさせてもらえる。アドレナリンやオキシトシンなどの火事場の馬鹿力が成長させるのだ。
  ヒトと言う猿を50万年進化させて来たストレスを現代人は忌避していて、それを幸せと言う・・・それはヒトである事を自らが拒否することであり、甚だしい思いあがりだ。ストレスと共に生きる…ストレスがあるから生きられる…それが現実なのだ。
  ストレスを感じたら「ストレスよ来い。もっと苛めろ」と思おう。もっとドキドキする…さすれば、必ず学んで逞しく成長できるのだ。




講話集トップへ戻る




トップ定例活動特別活動講話集今月の運勢@Christy